音楽受験対策オンライン塾 楽典教材 単元08 / 全22単元 目次へ
楽典 UNIT 08

音楽記号

Musical Symbols

⏱ 学習目安 50分 📝 演習 10問 ✏️ 添削課題 50点 ⭐ 重要度 高
8
強弱段階
10+
速度記号
奏法
記号
10問
演習問題数
この単元について
音楽記号は楽譜に書かれた「演奏指示の言語」。強弱・速度・奏法・反復すべてを網羅する。楽典試験で最も暗記量が多い単元。
この単元で身につけること
  • ppp〜fff の8段階の強弱記号を弱い順に言える
  • 主要速度記号のイタリア語・意味・目安テンポを覚える
  • スタッカート・テヌート・アクセントの違いを説明できる
  • D.C.・D.S.・Fine・Codaを使った反復構造を読み解ける
  • イタリア語の表情記号(dolce・cantabile など)を訳せる
学習の進め方
1
強弱記号タブで8段階を順番に暗記(10分)
2
速度記号タブで Largo〜Prestissimo を習得(10分)
3
奏法・反復記号タブで実践的な記号を習得(15分)
4
演習10問添削課題提出(15分)
受験での重要度:高
楽典試験では「記号の名称を書く」「イタリア語を訳す」「記号の用途を説明する」形式が頻出。特にD.C. al Fine と D.S. al Coda の違いsfz と cresc の使い分けは記述で問われやすい。
強弱記号(Dynamic Markings)
音の大きさを指示する記号。イタリア語の略語を使う。弱い方から強い方へ順番に覚える。
8段階の強弱記号(弱 → 強)
ppp
非常に非常に弱く
pp
非常に弱く
p
弱く
mp
やや弱く
mf
やや強く
f
強く
ff
非常に強く
fff
非常に非常に強く
記号イタリア語(正式名称)日本語の意味
ppppianississimo非常に非常に弱く
pppianissimo非常に弱く
ppiano弱く
mpmezzopianoやや弱く(中くらい弱く)
mfmezzoforteやや強く(中くらい強く)
fforte強く
fffortissimo非常に強く
ffffortississimo非常に非常に強く
特殊な強弱記号
記号読み方意味
sfz / sf / fzスフォルツァンド特定の1音を急に強く演奏する
fpフォルテピアノ強く始めてすぐ弱くする
<(クレッシェンド記号)cresc. / crescendoだんだん強く
>(デクレッシェンド記号)dim. / decresc. / decrescendoだんだん弱く
覚え方:p は piano(ピアノ)、f は forte(フォルテ)のイニシャル。m は mezzo(メッゾ)=「中くらい」。pp は p が2つで「さらに弱く」。sfz は一瞬だけ強くする「アクセント的な強弱変化」。
速度記号(Tempo Markings)
演奏のテンポを指示するイタリア語。遅い順から速い順へ並べて覚える。
主要速度記号一覧(遅い → 速い)
記号読み方意味目安BPM (♩=)
Larghissimoラルギッシモ最も遅く〜24
Graveグラーヴェ重々しく・遅く25〜45
Largoラルゴ幅広く・遅く40〜60
Lentoレント遅く45〜60
Adagioアダージョゆるやかに66〜76
Andanteアンダンテ歩くような速さで76〜108
AndantinoアンダンティーノAndanteよりやや速く80〜108
Moderatoモデラート中くらいの速さで108〜120
Allegrettoアレグレットやや速く・Allegroより遅め112〜120
Allegroアレグロ速く・陽気に120〜168
Vivaceヴィヴァーチェ活発に・生き生きと156〜176
Prestoプレスト非常に速く168〜200
Prestissimoプレスティッシモ最も速く200〜
速度の変化を指示する記号
記号(略)正式名称意味
rit. / ritard.ritardandoだんだん遅く
rall.rallentandoだんだん遅く(ritより穏やか)
accel.accelerandoだんだん速く
a tempoa tempo元のテンポに戻る
tempo primoTempo I(またはTempo primo)最初のテンポに戻る
受験頻出ポイント:Adagio・Andante・Moderato・Allegro の4つは確実に覚える。特に Andante の語源(「歩く」andare から)は記述問題に出る。rit. と accel. の略号の綴りも正確に書けるようにすること。
奏法記号・表情記号
音の「質感」「発音」「感情表現」を指示する記号。音符の上下や曲頭に書かれる。
奏法記号(Articulation)
記号名称読み方意味・演奏法
スタッカートstaccato短く切って演奏。音価の約半分の長さで
テヌートtenutoその音の音価を十分に保って演奏
>アクセントaccentその音を強調(強く演奏)
^マルカートmarcatoアクセントよりさらに強調(記号は ^ )
⌢(弧線)スラー / レガートslur / legatoなめらかに続けて演奏
アルペジオarpeggio和音を下から順番にずらして演奏(波線)
tr〜〜トリルtrillその音と隣の音を素早く交互に演奏
·‾(両方)スタッカシッシモ / メッゾスタッカートstaccatissimo / mezzo staccatoより短く / やや短く
表情記号(Expression Markings)
記号読み方意味
dolceドルチェ甘く・柔らかく
cantabileカンタービレ歌うように
espressivoエスプレッシーヴォ表情豊かに
graziosoグラツィオーソ優雅に・上品に
agitatoアジタート興奮して・せき立てるように
maestosoマエストーソ威厳をもって・堂々と
con brioコン・ブリオ活力をもって
con motoコン・モート動きをつけて
語源で覚える:cantabile は「cantare(歌う)」から。dolce は英語の「dulce(甘い)」と同語源。espressivo は「expression(表現)」のイタリア語版。語源を意識すると記憶が定着しやすい。
反復記号(Repeat Signs)
楽曲の一部を繰り返すための記号。正しい順序で読む練習が必要。
主な反復記号
記号名称読み方意味・使い方
‖: :‖リピート記号repeat‖: と :‖ の間を繰り返す
D.C.ダ・カーポDa Capo楽曲の最初に戻る
D.S.ダル・セーニョDal Segnoセーニョ記号(𝄋)の場所に戻る
FineフィーネFineここで終わり(D.C./D.S.と組み合わせて使う)
コーダ記号Codaこの記号の部分(コーダ)へ飛ぶ
𝄋セーニョ記号Segno(il segno)D.S.で戻る目印の記号
①②(かっこ)1番かっこ・2番かっこvolta bracket繰り返しのとき1回目は①、2回目は②を演奏
D.C. と D.S. の演奏順序
D.C. al Fine(ダ・カーポ・アル・フィーネ)
① 楽曲を最初から演奏
② D.C. al Fine の指示がある場所に到達
最初(頭)に戻る
Fine の記号がある場所で終了

例:A - B - D.C. al Fine → A - Fine
D.S. al Coda(ダル・セーニョ・アル・コーダ)
① 楽曲を最初から演奏
② D.S. al Coda の指示がある場所に到達
セーニョ記号(𝄋)の場所に戻る
コーダ記号(⊕)が出たらコーダへジャンプ
⑤ コーダを演奏して終了
混同注意:D.C. = Da Capo =「頭から」、D.S. = Dal Segno =「セーニョから」。Coda は末尾部分(コーダ)、Fine は「終わり」。受験ではこれら4つの区別が記述で問われる。
演習問題(10問)
強弱記号・速度記号・奏法記号・反復記号の問題です。8問以上で添削課題へ進んでください。
添削課題(単元08)
紙に答えを書いて写真撮影後、LINEで「楽典 単元08」と明記して提出してください。
提出方法:① A4白紙に問題番号と答えを記入 ② スマホで撮影 ③ LINEの「課題提出」メニューから送信
問1 — 強弱記号の順番(10点)
次の強弱記号を弱い順に並べ替えなさい(各1点)。
ff mp ppp mf p f pp fff sfz cresc.

並べた後、sfz と cresc. については「他の記号と性質がどう違うか」も説明しなさい(2点)。
並べ替え8点+説明2点。sfzは「特定音の強調」、cresc.は「変化の指示」であることを明記。
問2 — 速度記号の順番(10点)
次の速度記号を遅い順に並べ替えなさい(各2点)。
① Allegro ② Adagio ③ Moderato ④ Presto ⑤ Andante
各2点。Adagio→Andante→Moderato→Allegro→Prestoの順。
問3 — 奏法記号の識別(10点)
次の記号の名称(イタリア語読み)と意味を書きなさい(各2点)。
① 音符の上の点(・)
② 音符の上の横線(—)
③ 音符の上の不等号(>)
④ ‖: :‖(縦線と点)
⑤ D.S.(略語)
名称と意味の両方正解で各2点。
問4 — 表情記号の和訳(10点)
次のイタリア語の音楽記号の意味を日本語で書きなさい(各1点)。
① dolce ② espressivo ③ cantabile ④ grazioso ⑤ maestoso ⑥ agitato ⑦ vivace ⑧ grave ⑨ a tempo ⑩ sforzando
各1点。意味が正確であれば表現は多少異なってもよい。
問5 — 反復記号の解説(10点)
① D.C. al Fine と D.S. al Coda の違いを、「どこに戻るか」「どこで終わるか」に着目して比較しながら説明しなさい。(7点)
② 1番かっこ・2番かっこ(volta bracket)の使い方を例を挙げて説明しなさい。(3点)
①7点(戻る場所・終わる場所の両方を正確に記述すること) ②3点。
採点基準(講師用)
配点合格目安主な失点パターン
問1 強弱の順番10点8点mp・mfの前後の混同
問2 速度の順番10点8点AndanteとModeratoの前後
問3 奏法記号10点8点テヌートとスタッカートの混同
問4 表情記号の和訳10点7点vivace・graveの意味のあいまいさ
問5 反復記号の解説10点7点D.C.とD.S.の「戻る場所」の混同
合計50点40点以上で次単元へ